従業員エンゲージメントを支える10個の要素 – 8. 同僚
こんにちわ。従業員体験( EX )の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
従業員エンゲージメント(Employee Engagement)は、従業員が組織についてポジティブに捉え、共感し、強くコミットして働くような状態です。従業員エンゲージメントが高いと、事業成果に向けたパフォーマンスが高まるとされています。
従業員エンゲージメントに関する代表的な10個の要素を1記事につき、1項目ずつ紹介していきます。
他の要素が気になる方はまとめ記事をどうぞ。
今回は「同僚」です。
「同僚」とエンゲージメント
ともに働きたいと思える同僚の存在は大切です、
例えば
- 困ったときに同僚が助けてくれる
- 同僚は自分にはない知識・スキル・考え方を持っていて、日々刺激をくれる
- 同僚に信頼して背中を任せられる
- 喜んで助けたいと思える同僚がいる
という状態は従業員のエンゲージメントを高めます。
特にフラットな組織で、セルフマネジメントを重視し、マネージャーとの関わりが薄めの組織においては同僚の重要度が相対的に上がります。
「同僚」との関係性や刺激が不足しているとどうなるか?
同僚との関係性や刺激が不足していると、様々な弊害が発生します。
例えば、
- 同僚は攻撃的である
- 同僚が自分の主張を押し付けてくる
- 同僚はチームメンバーに無関心である
- 同僚は常に手を抜いている
というような環境では、不満や失望からエンゲージメントが低下していきます。
同僚との関係性を良好にし、同僚から刺激を得られるようにするために必要なこと
同僚を助ける文化を作る
助け合う文化を根付かせることです。仮に、そういった振る舞いをする人がいない場合、まずは自分が始めることです。
そして、フォロワーになってくれそうな人を少しずつ巻き込み、助け合いの文化を広げていきます。
強みを分散する
採用や育成の過程において、各自が異なる強みを持っているとお互いに学びあえる部分が多くなります。
よく「自分より優秀な人を採用する」という話しがありますが、これは「すべてにおいて優秀な人」ではなく、「どこか一部で秀でたところがあり、チームの最大値を高めてくれる人」ということでしょう。
感謝や成果に対する承認を伝える。頼る
助けてもらったら感謝を伝える。助けてもらいたいときは相手に頼る。
こういったことの繰り返しで、チームから必要とされているという実感を得やすくなります。
同僚とのコミュニケーション機会を用意する
業務上の生産性のみを追求すると、同僚同士のコミュニケーションは無駄と捉えて極力抑えるようなマネジメントをするケースもあるでしょう。この選択は結果として、長期的な生産性を損ねます。
例えば、
- 困った同僚をみてみぬふりで問題の解決が思うように進まない
- お互いが成長の刺激を与えず、成長機会を損失している
- 同僚に質問をしたいが、関係性の不足で声がかけにくい
というような形です。また、このようなことが積み重なると退職にもつながります。
同僚との関係を良好にし、信頼関係をベースに良い刺激を与え合うためにはコミュニケーション機会が必要です。
定例、ペアワーク、プロジェクトのリリースなど節目の祝い事、社内勉強会、チーム合宿。様々なコミュニケーション機会を織り交ぜて、同僚の親交が深まるようにしましょう。また、入社直後に同僚と関わりやすくなるようなきっかけを用意するのが特に大切です。
同僚との関係性を損ねないために必要なこと
暗黙の期待を持たない
暗黙の期待とは、相手に言葉にして伝えていないが、自分が思っている期待のことです。
例えば、「ソフトウェアエンジニアならデザインパターンを知っていて当たり前。知らない人は不勉強でけしからん」というような暗黙の期待を持っている人がいたら、それは不健全です。自分が持つ暗黙の期待が多いほど、失望が発生しやすくなります。
期待することがあれば、明示していきましょう。
価値観の押しつけをしない
人の価値観は多様です。また、仕事において唯一明確な正解があることばかりではありません。
何が正解か試さないとわからないケースや好みの領域もあります。
そういった場合に、自分の考えこそ唯一の正解だと考え、それを他者に強いることは関係の悪化につながります。
価値観を押し付けないように、相互を尊重しましょう。